kikka
2025.09.06
インクルーシブな夕涼み会 参加者も作り手も楽しむ屋台
2025年7月29日㈫に新しくなったBurano Oyamaでは初めての開催となる、夕涼み会に参加してきました。
Buranoを利用している長女と私はお祭りを楽しみ、次女はお祭り+ボランティアとしても参加しました。
14時半から16時半と暑い時間帯ではありましたが、室内でめいいっぱい楽しみました。
Buranoを利用している12人の子どもたちとご家族やきょうだいさん、ボランティアさんやスタッフさんを含め、約45人ほどが集まって大賑わいでした。
スタッフさんはハッピを着てお出迎えしてくれ、利用している子どもたちの中には仁平を着た子もいました。
サンリオのはぴだんぶいがメインキャラクターとして飾ってあり、看板にはもちろん、いろいろなところに隠れていました。
看板に飾られていたキャラクターをよく見ると子供たちの足型になっていました。
室内にはたくさんの屋台が用意され、たこ焼きコロコロやわなげなど、計7個のブースがありました。
上下の写真ともに、遊ぶ人に合わせてスタッフが持つ台座を上下等に動かして、遊びやすい工夫をしている
また、カラフルに施された看板がパッと目に飛び込んできて、お祭り気分を盛り上げていました。
たくさんの工夫が散りばめられていて、どんな子どもでも参加しやすいように配慮されており、補助具を付けて動かしやすくしたり、台座が動いて見やすく狙いやすくなったり、優しい力でも飛ばせる重さになったりしていました。
スタンプラリーもあり、段々とそろっていく楽しさがありました。また、押されたスタンプの絵を見て喜んでいる子どももいました。
屋台の景品はお菓子が多く、きょうだいさんを含めた子どもたちも大喜びでした。中でも、冷たい飲み物がとても嬉しかったです。
またBuranoにはきょうだい児支援linoha(リノハ・施設を利用している兄弟のための支援)があり、10歳以上のボランティアを募っていました。
次女の他に2名がこのlinohaの活動に参加しました。また、スタッフのお子さんも「手伝ってみたい」と8人も参加してくれました。
次女はたこ焼きコロコロゲームの屋台でボランティアをしました。
遊び方は、6個のたこ焼きがコロコロと流れてくるところをカップでキャッチするというものでした。
障がいの有無に関わらずたくさんの人が一つのもので遊ぶ際に、工夫した点を次女に聞いてみました。
子ども用(利用者)と大人用のカップに分かれていて、子ども用のときには6個を3個×2回でゆっくりと落としたり、必要に応じて更にゆっくり落としたりと自然と配慮することができたと話していました。
くじ引きのハンドル部分に長めの補助具をつけてまわしやすく
くじ引きの屋台では、しっかり握って回せる子どもは直に回し、補助具を使って回す方が楽にできる子どもは補助具を使いました。
利用している子どもが眠っていると、きょうだいさんから「代わりにやる」という声が聞こえてきました。
どのブースも誰もが楽しく遊べる工夫がされており、みんなが楽しむことができていたように感じました。
ボランティアの子どもが手伝っている
ボランティアの子どもたちは各ブースでもしっかりお仕事をしていて、照れながらも一生懸命な姿に感動しました。
そんなボランティアさんをみて「来年は私もやりたい」と、感じたきょうだいさんもいたようです。
上級生の姿を見て、それに憧れ、真似したり、一緒に参加することができたり、そんなきょうだいさん同士の付き合いが増えていくといいなと思いながら見ていました。
お祭りがいよいよ後半戦に差し掛かってきたころに、スペシャルゲストが登場しました。普段の活動でも遊びに来てくれているクリニクラウンさん(こどもがこどもらしく過ごす時間を届ける臨床道化師)でした。
衣装やその振る舞いから引き込まれ、子どもも大人も心をつかまれる感じでした。
エビカニクスを一緒に踊ったり、お神輿を担いだり、最後は皿回しでリレーをしました。利用している子どもたちは何度もやったことがあったようですが、きょうだいさんの中には初めての子どもたちもいました。
クラウンさんを見つめる子どもたちの目がキラキラしていたのが印象的でした。大人もつい引き込まれ、そこにいる誰もを笑顔にしてくれる、そんなパフォーマンスでした。
そして、今回は初コラボをしたという「社会福祉法人つむぎ 第2くわの実」の利用者さんがパンの販売に来てくれました。
Burano Oyama近くの就労継続支援B型事業所でパンつくりをされています。小山のキャラクターであるおやまくまモチーフや、沢山の種類が所狭しと並べられていました。どれもとてもおいしそうで、あれもこれもとかごいっぱいにお買いものをされている方もいました。
会場に入った時から目立っていたさまざまな屋台。
利用している子どもたちやスタッフさんが準備してくれたそうです。参加する方がいかに楽しく過ごせるかを考えて、こだわって作った制作物にも目が留まり写真を撮りました。
スタッフの方に話を聞いてみると、エントランスに飾られた提灯は子どもたちと苦戦して作ったそうです。柔らかい色合いやマーブル模様で夏を感じる作品でした。
大人のための屋台では、排水溝ネットを張りその上から絵の具で色を染め花火模様にした屛風が作られていました。
こちらは利用している子どもたちと楽しみながら作ったそうです。
たこ焼きを転がす台座は、マヨネーズやタコなどスタッフさんがリアルになるようにこだわって作った作品もたくさんありました。
ご家族が以前に持ち寄ったラップの芯は輪投げへと変身していました。スタッフさんも楽しんで作ってくれたのではないかと感じました。
これまで何度か夕涼み会に参加しましたが、今年はきょうだいさんのボランティアを募るなど、遊びに行くだけではなく、もてなす側も体験をすることができました。お互いの気持ちを想像しながら、多様な人と、同じ遊びをする楽しさを教えてもらった夕涼み会でした。