kikka
2025.08.01
娘の介護用クッションを手作りしてみた
私には全介助肢体不自由の娘がいます。
今年高校生になり、体もだいぶ大きくなりました。
娘は自分で体勢を変えることが難しいため、クッションを用いて姿勢を保持したり、いつも同じ部分が当たったりしないように気を付けています。
小学校へ進学するときに、学校で使用するためのクッションを作ったけれど、それももう小さくなってしまいました。
柄もはらぺこあおむしで、高校生の娘には少し幼くなってきたと感じ、クッションを作り変えてみることにしました。
裁縫が好きで自分なりのやり方で、これまでいろいろと作ってきました。
娘の介護用クッション、くるみボタンに刺繡をしたヘアゴム、防災頭巾、巾着、バギーのへットレスカバー、子供用の腕章を頼まれて作ったこともありました。
どれも小学生の頃に家庭科の授業で学んだ程度の知識で自己流ではありますが、人前に出して使っています。
私自身小柄なため、パンツの丈詰め程度ならば自分で直したりもしています。
「得意で上手」とは言えませんが、私にとって裁縫はとても楽しい時間です。
新たなクッションは9年前の小学校入学時に使っていたものと比べて、長さを出しました。
当時は同じものを2つ作り自宅と学校で使用してきましたが、今回は今まで使用していた中綿を一つにまとめて大きくしました。
更に、小さめのものも新たにアップデートしたいと考えています。
まずは布選びから始めました。
ガンガン使ってゴシゴシ洗ってもへたらないキルティングにすることだけを決めて、お店へ行ってみました。
3月にお店に行くと、新級進学の準備をする方が多いのか、沢山の人が布を見に来ていました。やはりキャラクターものの布は充実していました。
今回はそうでないものを探していましたが、その店舗ではキャラクター以外には無地やチェックなどが多く、あまり好みのものを見つけられずにいました。
無地の黄色が元気が出ると思い手に取りましたが、かなり大きな面積をこれ一色にすると、ちょっとつまらないかな?などと、いろいろ見ているうちに
流行りの韓国のヌビ生地(イブルキルト)を発見しました。一気に心を奪われてしまいましたが、予算オーバーのため断念しました。
隅々まで探していると、その中から細い巻きで隅の方に埋もれてそっと残っていた布を見つけたのです。
ライトブルーに白い花柄が今の娘にピッタリだと思い、購入を決めました。長さを測ってもらうと何とかギリギリ必要な分が残っていました。
今回は以前作ったものと違い開口部を大きくしようと考え、そこに使うパイピングテープ(布の端を包んでほつれないようにするテープ)を探しました。
布で迷った黄色を合わせてみると、とても華やかになったので即決しました。
小さめのクッション用の布は、自宅にあるものを再度見てみることにしました。
自宅に戻り布を探してみると、以前に購入していたヌビ生地調のものがあったのでそちらを使用して作ることにしました。
ークッション作りに使用したものー
①キルティング 約 110cm×80cm 1,584円
②ヌードクッション用生地(サテン布) 約110cm×1m 650円
③パイピングテープ 2.5m巻き 517円
④サテン生地用針 363円
⑤ミシン糸 ブルー、イエロー 1巻きずつ 407円、298円
⑥手持ちの布
材料が揃い、クッションビーズを入れるヌードクッション(クッションカバーの中に入れる綿の入った内クッション)から取り掛かりました。
発泡ビーズを入れる穴を残して縫い、ジョウゴを使いビーズをいれてみると、静電気でくっつきなかなかうまく入らずに苦戦しました。
冊子を丸めて円柱状にしてみると、多少スムーズに入ってくれました。
中に詰めたものは、発泡ビーズと呼ばれる発泡スチロールを5mm程度のビーズ状にしたものです。
以前使用していたクッションの中身を開封してみると、さすがに9年も使ってきたので、つぶれてしまっているビーズもありました。
娘の体重を支え、あたりが柔らかくなるように頑張ってくれたビーズたちに感謝しながら、まだ働いてくれそうなビーズだけを残しました。
そこにプラスして、ストローパイプをいれています。クッション系のものを作る際に購入し余ったものを含めてリユースしました。
調べてみたところ、このふたつを一緒に入れるとお互いに寄り添って固定し合い、隙間をうめることができるようです。
クッションは少し余裕を持たせてビーズを入れているためビーズが動くスペースができ、固定したい部位に中のビーズを押し動かして本人の良いところに当ててあげることができます。
口を閉じて完成しました。
次はカバーを作りました。
以前使用していて不便だった点を変更し、作り替えるのが目的でもあったため、前回とは違う縫い方にしてみることにしました。
以前のものは、筒状に細長く縫い、開閉部分はサイドを本体部分と一緒に縫いクルッと回すと閉まる使用にしていました。
ファスナーなどを使わないことで使用する側も作る側も楽な仕様ではありましたが、カバーを洗った際にヌードクッションを戻すのが大変でした。
今回は、マジックテープを使い、縦に2ヶ所テープをつけることにしました。
カバーが袋状になりパイピングを沿わせて、最後の仕上げ。マジックテープをつけているときになんとミシンが壊れたのです。
あまり布などで、何度も縫ってみたり、自分でできる手立てを尽くしましたが治らず、最後はガタガタの縫い目のままマジックテープを縫い付けました。
そして、去年お世話になった先生が作ってくださったイニシャルの刺繡を縫い付けて完成しました。
このガタガタの縫い目はミシン修理後に直すつもりですが、それも作成の過程の思い出と思うと、縫い目がほどけるまでそのままかもしれません。
そのクッションを娘は学校で使用してくれています。小さいものはまた後日作る予定です。
娘の様子を見ると、使用感はよさそうです。
お洗濯も開閉部を変更したことでヌードクッションの出し入れもスムーズになり、億劫にならずにできそうです。
大きくなり、だんだんと成長も止まってきたので使える限りは使ってもらいたいです。
使い続けるうちに娘の体に馴染んで、愛着のあるものになってくれるといいなと思います。
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