kikka

2026.02.10
防災ー医療的ケア児と暮らすからこそ、備えとして考えるものー
Burano開設当初より開催してきたイベントの中に茶話会があります。
茶話会とは利用者の家族が集まり、情報交換や同じ作業をする中で交流を深めることを目的に活動する場です。
コロナ渦に入りお休みしていましたが、「またやりたい!」という保護者の声を受け再開しました。毎回テーマを変えて、2025年には3回開催することができました。
3回目の10月には「防災」をテーマに集まり、体験談や不安なこと、用意してあると助かるものなど、様々な話をすることができました。
まずはBuranoのある古河市で「水害を想定した災害訓練」に参加した私が体験談を話しました。
この訓練にはたくさんの住民が参加し、身体が不自由な方も何人も参加していました。
同じ時間に一斉に自宅を出て、避難所へ向かいました。避難所につくと、障がい者の入口から案内してくださり、実際に使用する物品を体験しました。
まずは、段ボールベッドに障がいのある子どもを実際に寝かせてみました。130cm弱の子どもを寝かせても足元にもう一人座れる大きさでした。
子どもが二人乗っても崩れることはなく、なんと300㎏の重さにも耐えられるものだそうです。
思っていたよりもしっかりとした硬さで、なんとなく知っていたようでも実際に試してみることで、安心感を得られました。
テントの中はきちんと目隠しができるよう、ファスナーを閉めることができました。
天井部にもファスナーがあり、人の目を避けながらも換気ができることを知り、実際に開けてみると少し解放されたような気分になりました。
次に、トイレの凝固材を試したり、心臓マッサージ体験をしたりしました。
心臓マッサージは思った以上の力を必要とすることに驚きました。
防災監の方が話してくれたのは、はじめから福祉避難所は開設されないということ。必要な方がある程度いなければ開設されないそうです。
いざ避難したところで、必ずしもサービスがあるわけではないとたくさんの方が口々に話していたのが心に残っています。
他にもいろいろな体験談や必要なものなどへと話が広がりました。
2011年に「東日本大震災」を体験したママは、当時を振り返りとても不安だったと話してくれました。
救助要請を登録していたため、すぐに逃げるという選択ではなく、救助に来る方を自宅で待つことを迫られたそうです。
激しい揺れの中、幼子を抱えて待つことが逆にストレスとなりました。
救助に来る方も被災者であるため、待っているだけよりは自分の判断で自由に動けるほうが良いと体験してみてわかったそうです。
避難することを考えると、家族みんなで過ごすことができるようあえて大きな車を選び、その中で完結できればとも話していました。
いざという時のシェルターになってくれる車。購入時には視野に入れてみようと思いました。
災害時は当事者の子どもたちだけでなく、きょうだい児たちも気がかりです。
学生であるきょうだい達をどのようにフォローしているのかにまで話が及びました。
在校時に災害が発生した際に、障害のある子どもを抱えながら迎えに行くのはなかなか至難の業です。
そんな時には仲良くしているお友達家族や近所の方を頼ったり、事前に家族のことを学校等に話しておいたりするとよいと、先輩ママが話していました。
「意外とみんな優しくて、わかってくれる方が多いよ」と聞いた小さな子をもつママは
「私も話しておこう!」「体験者から話を聞けて安心した」と言っていました。
介護が必要な家族がいる家庭では、一番ケアを担う方が急変した際に当事者の情報がわかるリスト(古河市では救急医療情報カプセル「伝言くん」)を作成しておくとよいそうです。
▲2016.9.15 古河市広報誌より抜粋
他人でもどのように対応したらよいのかわかるように、目立つところに用意しておくとひとつ不安が解消されます。
調べてみると、名称は違えどそれぞれの自治体に同じようなサービスがありました。気になる方は、ぜひお住まいの地域で検索してみてください。
停電になったときに市役所で電源を借りることができるのかと疑問も出ましたが、誰もが借りられるものではないそうです。(お住まいの自治体により異なります)
以前より在宅で医療機器とともに過ごす方が多いということが理由のようです。
医療機器を日常的に使用している家庭では、発電機やポータブル電源等を準備していました。
ポータブル電源は2000Wあると、かなり役に立つそうです。
ただ、発電機で医療機器を使う場合、使用量が多いとあまり持たなかったと話す家族もいました。
夏以外でも気温が高い季節が多くなった昨今ではクーラーが必須です。
その中で災害が発生したことを考えると、ポータブル電源を使用するよりは、車に乗ってパッと車内を冷やしたほうが、気軽に涼むことができるのでおすすめです。
SOYOなどの暑さ対策グッズもあるとこもり熱も解消できると話をしていました。
冬はガスコンロがあると体を温めることができ、温かい食事を取ることができるそうです。
命に直結するものではないものも含めて、少しでもいつも通りに快適に過ごせるものも備えておくのが大切だと感じました。

▲キャンプ時にも災害時にも使用できる、ポータブル電源
他にも今回の茶話会では実際に災害用に準備した長期保存食を試食してみました。
参加者のほとんどが災害用に準備はしているものの食べたことがないものが多く、準備の仕方すらわからないものが大半でした。
実際に体験してみると、作り方の細かい部分を知ることができました。
また、調理工程によっては、子どもが近くにいないほうが危険が少ないことや、お湯か否かで調理時間も随分と違うことがわかりました。
また、試食してみるとおいしく食べられるものが多く、その中でも多く聞こえたのは「不安な中、温かい食べ物が食べれることが嬉しい」という声でした。
ホッと安心できることは、災害時にはより大切だと思いました。
茶話会に参加して感じたことは、家族で必要なものは自分達で備えておくことが大切なのだということでした。
また、災害時は可能な限り安心できる自宅で過ごしたいと考えるご家族が多くいました。自宅が安全であればできるだけ日常に近い環境で過ごすことができ、不安の解消にもなります。
開催後、自宅での備蓄を見直してみました。
食品は期限が切れているものもあり、買い替えるタイミングにもなりました。保管場所も適切なのかも家族で話し合いました。
夫に茶話会の内容を共有したところ、やっと積極的に情報収集をし始めたことが一番の収穫だったかもしれません(笑)
先日、テレビ番組で新潟地震で被災された方がインタビューされていました。
「備えすぎることはない」という言葉がとても印象的でした。
最近は日本全国いろいろなところで地震が増えています。
これを機に災害時の過ごし方や、物品など、家族で話し合ってみるのはいかがでしょうか。





