個性が集まり
つながり合う場所。
それがブラーノです。

 Buranoは2017年に設立したばかりの新しい法人です。主な事業は現在2つ。ひとつは医療的ケアの必要なお子さんが安心して通える多機能型重症児デイサービス事業。もうひとつは出産や育児で一度職場から離れてしまったママが子育てや家事をしつつ少しでも働きたい!という想いを実現できる母親の働く場の提供事業です。この2つの事業を柱として独立させつつ、組み合わせることで、社会にささやかながらも確実なイノベーションを起こしていきたいと思っています。

 まず、ひとつめの多機能型重症児デイサービス事業“titta”。障がいがある子どもはその特性のバラエティの豊かさからなかなか地域の保育園や幼稚園で受け入れてもらえない、または通っていても適切な指導が受けられないことから集団生活の中で困難を感じる、ということが多くあります。そんなお子さんの中でも、呼吸器を装着していたり、吸入・吸引、栄養の注入など医療的ケアが必要なお子さんは全国に1.7万人いるともいわれていますが、その子らの未就学期の預け先は特に少ないのが現状です。
 子どもの預け先がないということは、その保護者(主に母親)は仕事を辞め、24時間ケアの必要な子につきっきりで過ごすことになります。そうなると、子どもだけでなく、その母親は社会から隔離・断絶された気持ちになってしまいます。
tittaでは、そんなお子さんをお預かりし、個々の特性に合わせた療育を提供することで日々の生活の中での成長を促し、喜びを感じる瞬間をひとつでも多く持てるよう努めます。
 また保護者には必要な情報がいきわたるよう、同じ悩みを持つ親同士で知識を共有する機会を提供したり、安心して子どもを預けられることで心や時間にゆとりをもつ等、日常生活を少しでもサポートできるよう努めます。

 ふたつめの母親の働く場の提供事業である“kikka”。kikkaではtittaに子どもを預けている方も、そうでない方も。働きたい!という想いを持つ方を同士として職場を構成していきます。
 妊娠・出産・育児の中で、予想外の事というのは往々にして起こるものです。その中で、本来やりたかった仕事を諦めたり減らしたりすることは、子を産んだ親の責務なのでしょうか。少子化が進む中で、個人の責任だけで全てを片付けてしまっては、子どもも親も、いずれ社会も行き詰まります。私たちは社会がもっとこれを助けることが必要だと思います。
 kikkaでは、小さな子どもを連れての出社も可能です。子どものお迎え時間までの間の短い時間でも、お迎えから子供を連れて戻ってきて働くことも可能です。いずれは自宅でも働けるように、できる仕事を選んでいただき、スキルを上げてご自身の都合に合わせて働くことが可能です。家族の急な病気対応で休む時もお互い様で助け合っていける環境を作ります。
 「働くこと」は自分の成長を感じ、社会に貢献していることを実感することにもつながります。すべての母親が子育てを理由に自分の人生を諦めなくていい、そんな自分らしく欲張りになれる場を提供していきたいと思っています。

 実は2016年に生まれた私の長男には先天性の難病があります。筋肉がうまく成長し働かないため、まだ首も座りません。気管切開をしていて、呼吸器を使い、吸引、栄養の注入と毎日の医療ケアが欠かせず、日常生活は全介助が必要です。2013年に生まれた第一子は元気すぎるほど健康なため、次子がこのような状態で生まれてくることは、想像もしていませんでした。まさに青天の霹靂です。半年以上にわたる入院生活が終わり在宅医療に移ってからは家にこもりきりの生活が長く続きます。上の子は公園で遊びたい盛りなのにそれに付き合うこともままならない。そのような状況の中でも、同じ思いを共有できる方々との出会いがあり、Burano設立に至れたのは私にとってとても幸いなことでした。
 大切な子どもたちを地域で支え、日本にとって貴重な労働力でもある母親の意思を尊重し、ともに成長していける。Buranoが、私自身を含め、地域で困っている母親たちの支えとなると私は信じています。

 Burano設立にあたり、たくさんの知識人、この道の先人、日本財団のスタッフに運営ノウハウから人脈構築、物品や改装の助成等、様々な面でたくさんのご指導・ご支援をいただきました。本当にありがとうございます。
 また、Buranoの運営は、一部皆様からの寄付金で成り立っています。私たちの事業へのご理解をいただき応援してくださること、心よりお礼申し上げます。

 tittaでお預かりする子どもたちとその保護者の日常生活のサポートと、kikkaでの地域の母親への働く場の提供。
 「多機能型重症児デイサービス事業」×「母親の働く場」というロールモデルを確立し、全国にこういった事業所・施設が数多くできることで、私たちの住むまちが、国が、少しでも住みよいところとなりますように。これを私たちの使命と考え、まずは目の前のひとりひとりを大切にすることから始めていきたいと思います。

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